菅氏が原発事故で地検聴取応じず、告発否認ということで、
「どうして?」と思う人もいるかもしれない。
私は菅氏は憎いが、以前、浪江町長かだれかが、「殺人罪」だと言ったのが新聞の大きな見出しになっているのを見て、どうも、違和感を感じた。殺人罪というのは、殺そうという意図があったということですよね?いくら何でも、そんなことはないのでは?と。

同じく、陰謀論についても同様だ。たしかにいろんなことを隠蔽したが、たけしがテレビタックルで言及したように、「パニックにならないように危機管理がうまくいったってことじゃないの」、これは当たらずとも遠からずで、国民を信用していない国の常套手段だ。・・・というより、あの時点で正しい情報「メルトダウン」「メルトスルー」という事実が告げられていたら、一体、日本はあのときの緊張状態をキープできたかというと、・・・私は怪しいと思っている。

事故の後・・・・誰もが、全力は尽くしたとは思っている。・・・それが全然ダメダメであっても。

政府事故調の報告書に対し「責任追及が甘い」という見方が多かったが、果たして責任をだれかにかづげで(と言いますね福島弁で)それで丸く収まるのだろうかと言ったら「否」だと私は思う。
その理由は、
1)刑事罰となったら、罰を受ける可能性がないように、いくらでも言い逃れするに決まっている
2)本当に国や東電首脳だけに責任があるのかといったら、それは大いなる勘違いだ

まず、2)について。
原発は国策だ。だから自民党が悪いという人もいるが、そういう議員を選んだのは私たち国民。だから、私たちにも責任があるのでは・・・。
電力を享受してきた現代人すべてが、原発政策を推し進めてきたというのが事実であり、皆に責任があるはずなのでは・・・。そう私は、あるときから思うようになった。

なのに、・・・・一部に責任を押しつける意見は、とても多い。

これはまるで、あの太平洋戦争を、軍部が悪い、いや天皇こそ責任があると言い募る構図と全く同じに見えるのだ。・・・私はそういう時代に引きずられた国民にも皆、同様の戦争責任があるんじゃないのかと思っている(そんなことを言う人はいないだろうが)。日本人は、当事者意識が余りにもなく、何かや誰かに責任を押しつける、という特性があるのではなかろうかとさえ思う。

今回も、自分は文明の利器を使いなんの犠牲も払わず、そうやって東電や国ばかり批判している人を見ると、「この先、アナタのような人が、また同じ悲劇を引き起こすんだよ・・・」と心の底で思う。

そして、
1)については、医大被ばく医療班(放射線災害医療センタ-)の「放射線災害に向き合って 福島に生きる医療者からのメッセージ」に、大戸斉医学部長の主張が載っているので、抜粋する。

真実を求める者は、自らの立場を安全地帯に置き、原子力発電所建設を進めてきた科学者、企業技術者と東京電力など当事者、政府と地方自治体関係舎の責任を懲罰的に追及するだけに終止してはならない。懲罰を前提に責任追及を迫れば、関係舎が都合の悪い事実を隠蔽するのは当然の帰結である。それは失敗から何も学ばないことに行き着く。なぜ事故が起きたのか、どう準備するのが良かったのか、もっと小さな事故規模でとどめることができなかったのか、事実を追求し、次の失敗に備えることはもっと重要である。平時はともかく、短時間に決定を迫られる非常事態に結果的に最適の方策を選択し実行するのは、いつの時代でも容易ではない。事故の客観的事実を突き止め全体の本質と背景までを探究し、日本全体として次に備えるのが最も賢明な英知である。失敗の本質を明らかにしたなら、たとえ解明の中途であっても、その英知は人類全体の「負の文化遺産」として世界に伝えなくてはならない。

私はこの医大の学長の文章を読んだときに、大熊町の大野病院事件を思い出した。帝王切開で産婦を死亡に至らしめたとして執刀医が逮捕された事件・・・。命を助けたくてがんばった医師に刑事罰というのはそぐわない。・・・今回の原発事故とて同じでは・・・?・・・表だってこう断言している人は少ない。(モトケン先生ぐらい。)これは、大野病院事件のあった福島県の医大の学長だからかもしれないと思った。

失敗は、何よりも、原因究明がなされなければ再発防止はあり得ない。・・・

というと、反原発の方からは「次に備える」ことはないから、廃炉に!!と反論が来るのでしょうが・・・。
だけど、廃炉に至るまでにだって、地震が起きて津波がきて、今回の事故のようなことが起きないとは言えないですよね?

私は、事故前から、畑村洋太郎氏の「失敗学」が自分のベースにあったので、原因究明がなされないうちは、原発については、何とも言えないということは直後から思っていた。ただ、あれから2年5カ月、いろいろと考えていて、少しずつ座標軸が動きつつある。でもまだ、わからない。



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