「100mSvでがんになる確率0.5~1%上昇」とは
「年間で?」「生涯で?」なのかという問題の続きです。
放射線医学県民健康管理センターのQ&Aによると、次のようになっています。

年間100mSv以下の発がんリスクについて教えてください。

100mSv以下の低線量被ばくでは、放射線被ばくをしていない人の発がん率との差が明確でなくなるため、がんの発生を気にする必要はないと考えられます。科学的な視点で見れば、放射線以外の理由による発がん(食事、生活習慣、喫煙や飲酒など)の方がずっと多くある中で、被ばくの影響による発がん率の微妙な増加があったのか無かったのかを確認することが非常に難しいからです。

一方、広島、長崎の原爆被爆者を対象にした多くの研究から、100mSv以上の急性被ばくでは、発がんとの間に明確な相関関係があることが明らかになっています。それらの急性被ばくの発がんリスクの科学的調査の結果から、慢性被ばくにおける健康リスクの場合、100mSvの被ばくで、がんで死亡する頻度が、自然のがん発生頻度に比べて0.5%増加するとICRPは仮定しています。

すなわち、科学的には本当にリスクがあるかどうかまだ結論が出ていない100mSv以下の慢性被ばくにおいても、防護の観点からリスクがあると仮定しています。しかし、それは他の因子の影響の波に飲まれて分からないくらいに小さなものでありますが、発がんは確率的な影響であるとリスクを想定し、その中で意味のある安全対策を考えることを勧めています。


それで、電話して「この100mSvというのは、年間とあるが、生涯ではないのですか」と聞いたのですが、窓口の方によると「担当が不在なので折り返す」というので、では自分の疑問を詳しくわかったいただくために、メールで送った方がいいかと思い、メールで質問を送りました。返事が来てから書こうと思っていたのですが、くろきちさんとやりとりし、ここ何日かで、見えたことを書いておきます。

このガン確率アップは、広島長崎のデータを元にしている、すなわち瞬間~数日間で100mSvにより影響が見えたことを元にしている。

→本当は急性被曝のデータだけれども、その数字だけは生かそう。

→解釈を、瞬間~数日間から、ものすごく余裕を見積もって、年間に引き延ばしたのが緊急時の基準(20~100mSv/y)ということだ、・・・とアドバイザーの高村先生の談話より読みとったことをくろきちさんから指摘されました。

→だから一般的には100mSv/yでがん確率アップということが語られているけれども、またそれを、ものすごく余裕を持たせて、生涯当たりに伸ばそう、としたのでは?

→広島長崎のデータを一生分に伸ばす、つまりものすごくものすごくものすご~~~く余裕をもって引き延ばしてみる。限りなく危険派の方が納得する方に倒して考える。それは、安全だと主張する方にとっては、相容れないほど、危険派的な見方かもしれない。

→数字から予測計算しても、累積線量は、危険派の方から高線量呼ばわりされる福島市でさえも、生涯100mSvには到底達し得ない。
※飯舘村については、数十年で累積50mSvに抑えられればいいな、というあたり。こちら参照。

→生涯100mSv以下であるのだから、放射線リスクはほかのものとの区別がつかないほどになって、わからない。つまり、ほぼ、ない。

くろきちさんは、最初、私が「生涯100mSvのようです」と伝えると「えっ!?それじゃ、危険だと言っている人の意見と同じになってしまうのでは?」という反応でした。

私も「累積」「緩慢」「生涯」という言葉が出てきた時点で、こっちが常識だったのか?と慌てました。

でも、こう順番に考えると、ものすごくものすごく余裕を持っているということが、やっとわかりました。ぜひ、ここらへんの説明は、もっとしてほしいと思います。もしかして、県民の方にとっては常識なのかもしれませんけれども・・・。

こう言えるのも、実際に線量を計算して、「100mSvに達するなんて、長い長い道のりなんだよ、こ~んな上なんだから」とリーフレインさんが手を伸ばして上の方を(こんな上が100mSvだよと)示してくれたから、安心してそんな数字を出していますけれども。

これを科学者の方々が説明されるとこちらになるのだと思いますが(自信ないので違っていたらご指摘ください)←これについていくのがスタンダードな科学リテラシー保持者なのでしょうか?私は到底無理でした・・・

まあここが大事なのかなあ、キクマコ先生談
低線量被曝での確率的影響は、「どれだけの期間かかったかにかかわらず累積100mSvにつき、過剰リスク0.5%にしておこう」というのがICRPのLNTね。




【追記】

でも、やはり「生涯100mSvは、安全マージンが多すぎて、弊害が出ないだろうか」というもやもや感も残る。少しこちらの記事を流れるものと通じるものがある。

一般に、日本の社会は安全マージンを取り過ぎる。(略)
電車のドアであれ放射能であれ新型インフルエンザであれ、安全マージンって、取れば取るほど安全度があがるわけではない。あんまりマージンが大きいと警告を真に受けなくなって危険じゃないか。じゃあどうすればいいのって、だから、正解はない問題を、自分の頭で考え、暫定的な(最も合理的と思われる)最適解を出すしかないんだが。



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