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「祝!6号開通」に水を差すなということを書きましたが、
それに補強・補足いたします。
要旨は、タイトルに書いたとおりです。当たり前と思う方が多いでしょう。
万が一、私のように誤解されている人もおられるかも?という気持ちで書きます。
原発作業員としてツイッターで発信も続けているハッピー氏の言ったことも前に少し触れましたが、それについて、信夫山ネコさんのブログのコメント欄で聞いてみました。

問題のツイート
まだまだ汚染は1Fから飛散してるから オートバイやミニバイク、自転車、歩行者は内部取込みの可能性があるから通行不可が本来の理由のはず。でも政府が発表するときは危険じゃないって感じの別の理由をわざわざ付けるんだよね。この全面通行も人の事より経済的効果を重要視したんだろうしね。
オイラは、線量より汚染の内部取り込みが怖いんですよ。たとえ少量でも現在飛散している核種や構外に沈着している核種はセシウム、ストロンチウム、ウラン、プルトニウムだからです。
作業員もよく勘違いしてる人がいますが、線量なくても汚染はありますよ。核種も今はセシウムやストロンチウムが主体ですし、その汚染を内部に取り込んだ場合が問題なので線量だけで判断しない方がいいと思いますよ。


私の疑問は、「いまだに6号まで新たなる放射性物質がふっているのか」ということです。自分ではまさかそんなことないだろうと思うのですが、・・・・あのハッピー氏の伝播力はものすごい。何より震災後から、原発の内部から発信し続けているという意味で正確だろうという思い込みもあったし、確かにその後、ちょっと危険寄りすぎじゃないかと思うことはあったけれど、現地の状況についてデマを書くわけはないだろうと思ってきました。
もやもやしていたので、聞いてみたのです。

お詳しい方から返信いただきましたので、一部を引用して転載します。

(6号への飛散については)過去形でお話させていただいています。
心配させてしまって申し訳ありません。
ハッピーさんとはどのような方か知りません(知ろうとも思わない)が、私の理解の範疇を超えた想像力豊かな方がいらっしゃることに大変驚いています。

原子力は専門ではありませんが、このように理解しております。
今のF1は、2011.3.15~3.21の状態と比べると安定しています。
希ガスを除けば環境中に放出される放射性物質は極めて微量でしょう。
ゼロではないので、ベクレルフリー信者は危険だと主張するでしょう。
しかしながら、少し勉強した方なら、自然放射性物質ラドン、トロンを呼吸で取り込むことで内部被ばくが年間1、3ミリシーベルトあることに比べると、WBCで市民の方の内部被ばくを測定しても検出限界未満の現状下においては、F1から漏れ出る放射性物質による影響がほぼ皆無であることが分かるはずです。

ですので、私がお話しているのはすべて2011.3.15~3.21に放出されたホットパーティクルを指しています。
高線量のホットパーティクルと言う表現が誤解を与えてしまったかもしれません。
高線量のホットパーティクルを吸入したら、鼻血を起こしたりがんリスクが上がるような高線量になると言う意味ではありません。
気象研で観測した低線量のホットパーティクルより高線量と言う意味です。
言葉足らずで申し訳ありません。

ストロンチウムやプルトニウムの不安をおっしゃっていますが、1960年代の世界的な核実験により日本全土に降り注いだストロンチウム、プルトニウムの方が多量と言われています(当時は現在のような優れた測定器がなかったのですが当時のGMの測定で当時の方が多いと考えられています)が、我々はどっこい生きているではありませんか。
過度の心配はされないほうがいいでしょう。
ストロンチウム、プルトニウムも被ばくする量が問題で、ビーグル犬を使った実験ではプルトニウムを投与しても大量投与であればがんの発生はあるが、大量でない場合、がんの発生より寿命が尽きる方が早いため、がんが発生するかどうか解明できないそうです。

放射線防護では、がんは確率的影響で、どんなに低い被ばく量であっても確率的には極めて低いががんは起こりうるの考えなので、できる限り被ばくは抑えましょうというスタンスを取ります。ですので、健康被害が起らないと考えられるホットパーティクルあるいは外部被ばくであってもできる限り防護する対策を講じるので、二輪車禁止、窓あけ禁止、停止禁止になるのです。

安心してR6を利用してください。


以上です。

関連ですが、ネコさんブログのコメント中、福太郎さんが、「放射線防護の観点から被ばく限度を法的に決めている事は百も承知だが、法律の科学的・医学的根拠は正しいのか?」 という問題を投げかけておられます。

私もそう思うことがありました。例えば、
◆線量が50μSv/h超えていると言われようが、大丈夫、通り過ぎるだけなんだから自己責任で行けると思っても、「国の決まりだから」と一律止められたとき(つまり、福太郎さんがコメント中で二輪走行でもいいのでは?と指摘されていることと似ています)。
◆まったく低い線量なのに、「子供は影響を大人よりも受けやすいから原則立ち入り禁止」と言われた箇所で。
◆国の除染基準が追加被曝1mSv/yである0.23μSv/h基準を引き上げるという方針を示したら、福島県内では伊達市などたった5自治体が賛成しただけという新聞報道を、お盆に地元紙で読んだとき。

特に、この「0.23μSv/h」の縛りですが・・・・、私の感覚では、科学的知識から「0.23μSv/hでの除染は必要ないよ」と思っている方も大勢いるはずなのに、福島市をはじめ自治体の多くが「否」としているのは、不思議です。それとも、「0.23μSv/hを覆すなんて」という国などに対するいろいろな屈託がそうさせているのでしょうか・・・・。私には、よくわかりません。ただ、一度決めた数字を動かすというのは、難しいことなのだと思わせられます。

でも、・・・難しくとも、そういうことを考える時期に来ているのではないのかな?と、私は思っています。でないと、数字が一人歩きして、悪い影響だけを積み重ねていくのでは?と、思うからです。新知事がそういうことに前向きならばよいのですが。

来年の8月に帰省したとき、6号、走ります。懐かしく、楽しみです。




【追記】

福島県のHPにリンク先のある放射線に関する問い合わせ窓口に聞いてみました。

開口一番、「不要不急の通行はしないようにということをまず申し上げておきます」とのことです。そして通行上の注意(窓を閉める、長い時間止まらない、内気循環にする等)を説明されました。

「6号までに新たな放射性物質は飛散しているのか」については、基本的に、敷地内に留まっていると考えてよいとのことです。でも、2012年、原子炉の解体作業中に放射性物質が飛んで南相馬市の米に基準を超す汚染が見つかって問題になったことを受け、東電では今、二重三重のチェックをしき、もうこのようなことのないように、厳重にチェックしているそうです。その作業も、まだ延期中だそうです。

ハッピー氏の指摘については、「もしかしたらそういう解体作業でまた飛来する可能性がある・・・というところをとらえて言っているのかもしれない」とのことですが、一般には考えにくいということでよいのではないかということでした。

また、「最大で17.3μSv/hの汚染があるのは事実で」とおっしゃっていたので、「そういえば、危険派のブログの見出しに17.3μSvの被曝、というふうに煽っていました」と言うと、それは間違いです、とし「そこに1時間留まっていたときに17.3μSvの被曝をするということですが、実際は1分もかからないでしょう」とのことです。






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