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TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」いつも聴いていますが、その中でも一番好きなのが「相談は踊る」のコーナーです。
10月24日は、東京にずっと住んで楽しく過ごしていたが、父親の末期がんを看取るために地元に戻ったが、「東京が恋しくてたまらない。でも、傷心の母もいるので、ここに住み続ける覚悟だが・・・」という44歳独身女性の話。

「東京が恋しい。友達が恋しい。中央線が恋しい。・・・」という、切羽詰まった畳みかけるような短文に、他人事とは思えませんでした(この方の「東京」が私の「福島」のようなものだからです)
それに対するパーソナリティーのジェーン・スーさんの回答です。長いけれど。

ん~、44歳の女性。お父様が病気になって、末期がんということで、ちゃあんと最期はべったり24時間一緒にいて看取って差し上げて、ほんとにお疲れさまでした。素晴らしいことをして差し上げましたね、ほんとうに。一か月べったり24時間。

そして、そのあとちゃんと、いろいろな手続きもやって、お母様がまだ傷心でいらっしゃるから、7月から派遣社員として地元で仕事をしてる。なんて、おえらいんでしょう、ねえ? 自分のことよりも、家族のことを最優先して、役に立てるならってことで。特にね、仕事があるわけでもなかったんでしょうけど、地元にまずは帰ってきてっていうことで、今は派遣社員として働いていると。仕事も見つけてと。

そりゃ、東京が恋しいですよ。自分の意志でね、出ていった東京でしょう?だけど、戻ってくるときには自分の意志じゃなかったんだもの。自分で決めたこととはいえ、自分がそうしたいと思って、もしくは東京を嫌いになって出て行ったんじゃないんだから、恋しいのが普通ですよ、お友達がいる、そして、ねえ、好き勝手、行きたいところもある。ラジオも聴ける。中央線もある。

やっぱりね。(相方の)杉山さんも私も東京の人間だから、東京で生まれて東京で育っているので、ちょっと地方から出てきた人の東京っていうのは、ちょっとパラレルワールドみたいなところがあって、実は、そこは私たち地元だったりするので、なかなか難しいところではあるんですけれども、それでもこのね、結婚願望もない、出産願望もない人にとって、いかに東京が居心地がいいかっていうのは、ほんっとによくわかります。もうね、あの、前も言ったんですけど、野良未婚のドヤ街ですよ東京なんてもう。野良未婚のドヤ街として最高に気持ちいいぬるま湯のまち、それが東京。砂漠だなんて誰が言ったって話ですよ、ぬるぬるですよ、東京砂漠ではない。東京ぬるま湯。

いやいやいや、ほんとに、孤独を感じる人もいますけれども、やりたいこととか楽しむ方法を知ってる人にとっては、孤独を感じさせない、疎外感を感じさせない土地だと思うんですね。

で、今、地元に戻ってらっしゃって、えらいなって思うのは、現実的に東京へ戻るのは考えられない。まだお母様が喪失感の中で苦しんでいる。好きなことが東京にありすぎて、毎日東京はよかったなと思うんです。地元は嫌いではありませんが、退屈で少し居心地が悪い。

で、ここまで来てですよ、結局、このパラダイスシティさんが私たちに相談してきているのは、地元で生活する覚悟を決めるにはどうすればいいですかってことなんですよ。どうやったら東京に戻れるんですかでないところに、大人だなと、まあ、44歳なんだなあっていうふうに思うんですけれども。

長々と話しましたが、まその、地元で生活する覚悟を決めるためには、非常にドライな言い方かもしれませんけど、地元に、未来につながる、自分の未来につながる地盤を作るしかないと思うんですよ。つまり、お母様の喪失感というのは、時間が経てば少しずつ癒えていくもの、そして残念ながら、親っていうのは、順当にいけば先に死にます。お父様と同じようにお母様がいなくなったときに、あたしここで何してんだろと、もうどこにも戻れない。いまさら東京にも行けないとかってならないように、もし、そこに残るってことを決めるんであれば、新しい友達、あのね、必ずどこの地域にも、数は少ないと思いますが、居心地悪いな、みんなとは違って、あたし結婚もしてないし・・・って人はいると思うので、なんとかして新しい友達を見つける。それは自分の友達に聞いてみてもいいと思うんですよ。あたしみたいな人いないのって。聞いて集まってみてもいいし。

もしくは、結婚する気もない、子供を産む気もないっておっしゃってますけど、ちょっと頭を少し柔軟にして、例えばパートナーを作って、自分の家族というかユニットをつくる、生活の基盤というか、今、もともと自分がいたユニットのところに戻っているんですけど、どうしたってそこは時間が経てば欠員していくわけですよ。そこで最後の一人にならないために、新しいユニットを自分で作る。その土地で。

もしくは、地元に根差した仕事というものを、企業とまで大きいとこまでいかないにしても、地元じゃなきゃできないこととか、結局、ヤな言い方なんですけど、もう逃れられないようにしがらみをその場で自分で作るしかないと思うんですね。

今、心配なのは、お母様のそばにいて、お母様と一緒にいるというある種しがらみの一つなんですけど、そのしがらみ、根っこが抜けるんですよ、いつか。そのときのパラダイスシティさんがすごく心配です。

だから、地元に行く、いる、地元じゅうで安心して自分の人生をまっとうするっていうふうにするんだとしたら、なんかこう、斜めからね、ものを言うようですけど、しがらみを自分で作ってく、自分の足に、鎖をまいてくってことですよ。(中略)

以前、ゲストできていたキリンジの堀込さんが、46歳になって、堀込さんが思ったっていうのは、意志を貫くっていうことだけが幸せになるっていうことじゃないと。自分のやりたいことをやる、夢をかなえるということだけが、自立した人生だということとは違うんじゃないかと思うんですっておっしゃってたんですね。

つまり、自分が選んだものを大事にしていくとか、それを自分の核にしていくということも、自立した大人の人生なんじゃないかなっておっしゃってたんで、まあ、その言葉も捧げつつ・・・というふうに、ここまでは、地元で生活する覚悟を決めるっていうふうに、推しつつ・・・、

ただ、本当にあきらめる必要があるのか?!と、いうアンチテーゼも、私は、掲げたい!44歳だから、家を出られない。年齢は関係ありますか? なぜリアリティがないんですか。50になって、60になって、東京に出てきたっていいじゃない。

私がたった1年しかいなかったアメリカ。まだあきらめてないよ!わかんないよ!綾部さんのインスタ、速攻フォローしたよ!


この、最初の赤字部分を聞いて私は涙が出てきてしまいました。私は、夫が東京に住んでいたので、福島を出たんですけど(今から20年ぐらいも前ね)、・・・そうだよ、私だって福島が嫌いで、仕事がいやになって、東京に行ったんじゃないよ。自分で決めたことだけど、自分の意志ではないのよ。そうなんだから、福島が恋しいに決まっているではないか。

という気持ちを具体的にスーさんに言葉にされてしまい、動揺してしまった&うれしかったのです。

だから、なおさら、震災で強制避難の方。それから自主避難の方。これらの方々はなおさら「自分の意志ではない」のであるから。・・・ということを思ってしまったのです。

前に、「中動態」について考えた時に、武田徹氏は自主避難者がそれにあてはまると言ったけど、私は強制避難者のほうがあてはまるのではないかと、厳しいことを書いた。けれど、そんな定義とか後知恵なんて当人には何の足しにもならなくて、「福島が嫌になって出て行ったんじゃないもの。福島が恋しいに決まってる」って誰かに共感してもらうことが、ものすごく救われるんだろうなと反省しました。

だから、危険を煽る人、被害を膨大に言う人として私が軽蔑する界隈の方々が、これまでどれだけ、そういう方々の気持ちを「わかる」と聞いてきたのか、とも思うところでした。その界隈の人らが、「わかる」と聞いた後、自分の運動に誘導したのが悪いんであって、そこから正しい知識を・・・というふうにならなかったから、おかしくなってしまったわけです。つまりはその人らは、共感を手段にしたから、嫌なんです。ただそのやり方が、「科学の人」よりも上手だったのだ、ということ・・・・・。

私も、以前、愛知県の方(科学の人たちです)と、不安の方の話を「わかる」と聞いてから正しい知識を・・・に進める茶話会を3回ほど開いたことがあったけれど、長続きしませんでした。こちら側が、どうしても我慢できなくなってしまうことは、確かに、あったのです(あまりに非科学的なことを言う方に、やはり同調しきれない)。そこは、本当に難しいのです。

ただ、強制にしろ、自主にしろ、避難して戻る予定のない方には、スーさんや堀込氏の言ったピンク色の字の部分を参考になさればよいと思います。

でも・・・・
本当にあきらめる必要が、あるのか? 福島県に帰ることを。というアンチテーゼも問いたいです。
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