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江國香織さんの「間宮兄弟」、時間をかけて読了です。
江國さんは、ドロドロ恋愛不倫話を、美しく見せかけた話に変えてしまう作家。だから、口当たりはさわやかでしっとり、とても素敵でおしゃれなんだが、読み終わると、どうも、重すぎて胃もたれがしていつまでもすっきりしない・・・でも、また次の本を読んでしまうという、毒みたいな作家(私には)。

「間宮兄弟」は、いわば地味でモテない中年の兄弟が主人公なので、恋愛・ドロドロがなさそうってのが、いつもの作品と違った。しかも映画ではたしか、佐々木蔵之介と塚地武雄が兄弟役で、イメージにピッタリです。(観てないけど)

しかしやはり、江國さんであり、いつものように恋愛話が絡んできて・・・恋愛的にはハッピーエンドになりません。読書メーターを読むと、「ほっこりした」「こういう世界があると思った」などという好意的な感想が多数で驚きました。やはり、恋愛至上主義の世の中とは大きく変わってきているのか(2004年の本)。「なるほどこれじゃ、恋愛しなくなるし、結婚なんてよけい遠くなるわ」というのが、私の感想です。「結婚なんてしてもしなくても」の、今の世の中を先取りしたんだろうなと、感慨深いです。

中年のおっさん兄弟は、いつか老年のじいさん兄弟になり。・・・
結婚していても、子供と同居しない昨今は、最期は一人になる可能性が高いので、ゴールがみんな一人になるのなら、間宮兄弟のように日々を地味に楽しく生きることに長けているのがいいよという、江國さんのメッセージでしょうか。

ちょうどこんなのがYahooニュースにありました→「よくぞ言ってくれた ぼっち企画・・・」これはわかるところがある。だれかと何かをすると「何か」よりも「誰と」が主眼になってしまう。「何か」を集中して堪能できない。私だったら、旅とか温泉とか、「友達と」とはあまりないです(例外が、旅は夫とならOK、温泉は母とならOK=感性が似ているし、気を使わないから)。

間宮兄弟は、いろいろな意味で一人の世界を大事にしているけれど、二人でもいい、いや二人だともっといいって感じの間柄で、まさにパートナーってとこです。そんなのは配偶者なくても得られるよってことなんでしょうか。

このまえ、ジェーン・スーのラジオで、結婚、子供、仕事、持っているひとが「結婚してもしてなくてもいいよね」、「子供なんていてもいなくてもいいよね」、「仕事なんてなくてもいいよね」っていうのは、ない人にとってはすっごい傷つく言葉だって言っていたのですが、確かに、それは当たっていますし。

それより・・・映画版は、常盤貴子、沢尻エリカ、北川景子という美女がそろっているのを検索して知り、配役もぴたりと当ててしまい、速攻でDVD借りて観たのですが、原作のほうがよかったです。やはり地味な主人公だと、映像は厳しいですね。
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