中学理科の旧教科書も、改訂になったので、息子が持っています。
これまで中学理科は、1分野の上・下、2分野の上・下と4冊でした。
それで3年間学ぶようになっていました。
それが、各学年ごとに1冊となったのです。

減ったと思ったら大間違いで、内容はぶ厚くなっています。
1分野の下は137ページ。×4冊として、600ページいきませんね。
3年の教科書は313ページ。×3冊として900ページ超です。

これは大変です。

で、1分野下の最後の単元が「7章 科学技術と人間と生活」、1節「エネルギー資源」で6ページのみ。
改訂後は、3年の最後の単元が「単元6 地球の明るい未来のために~自然と人間と科学技術」の3章が「たいせつなエネルギー資源」で12ページあります。

どこがかわったかといえば、
下の記事で、書いたように
◆人間は、自分の仕事量の60倍ものエネルギーを使っていることや、過去から比べて消費量が増えていることなどを導入に持ってきたこと。

◆核エネルギー発生の仕組みの図解(化学反応とは違うということ。ただ、これは私もわかったようなわかんないような感じ。科学者にはこんなの当たりまえなのかもしれないが、小6の次男には説明できない。中3の長男もにたかよったかじゃないのかな・・・。ここ理解するの大事だと思うんだけど・・・「核分裂を止める薬はない」みたいなことを、きちんと理解するためにも)

◆エネルギー資源の確認可採年数が異なっている。
旧 新、大きく違うのは、ウラン。
旧教科書は61年、新教科書は100年に増えている。なぜに?
石炭も、旧教科書は216年なのに、新では133年。
つまり、こんな可採年数なんて、あてにならないってことに他ならないと・・・私の結論。

◆新教科書では、「原子力の利用と課題」に、3ページを費やして綿密に書いてあります。下記事でも書いたように、自然放射線をミリシーベルト分けにして内部被曝、外部被曝の平均値を表した円グラフはわかりやすいです。安斎先生が常々、「自然放射線との比較から見てこの食品からの0.0ナントカマイクロシーベルトは非常に低い」という言い方をされているのに尽きるのですが、ベクレルではなくシーベルト換算し、こんなに小さいんだよということが伝わるまでだとさらによかったような気がしますが(でも教科書のレベルではないことはわかっています)
また、「内部被曝」などの熟語を使わず「体内に取り入れた放射性物質から受ける放射線の量」という言い方がとても良いと思います。安斎先生の「身体の中の放射能」と同じ感覚です。

理科の先生はそういうところに配慮して授業をしてほしい。これも、危険だって言っている教師が使うと、オカシナことになるかもしれん。・。。

◇かわらないところとしては、再生可能エネルギーの部分。これは、水力、太陽光、風力、バイオマスなど、どっちも1ページです。

◇下記事で書いた、原子力の利用と環境への影響というのは、ほぼ旧教科書と同じ表記です。(核分裂でできた有害な放射性物質が原子炉の核燃料にたまる、というくだり)





新しい教科書では、このあと、「終章」というのがあります。

学んだことを活かそう
明るい未来のために

として、「持続可能な」というキーワードが頻発します。

「持続可能な社会をつくる上では、科学技術が大きな役割を果たす。自然環境を保全しながら、かぎられた資源やエネルギーを有効に活用するために、科学技術の利用のしかたを考えなければならない」

「人間が大量のエネルギーや資源を使ったために新しい課題が生まれた。その課題を解決するのは、やはり科学技術だといえる。科学技術は、経済や社会などと深く関連している。人間が、多様な生物がすむ地球環境をこわすことがないよう、安全に科学技術を利用していく、わたしたちの正しい判断がたいせつになる。

一人ひとりのかけがえのない命、それを育んでくれたかけがえのない地球。これからも、理科の学習を通して学んできたことを、地球の将来、わたしたちの子孫のために役立てていこう」


美しいです。フィニッシュ!という感じです。

ただ、脱原発の方は、この文章に反発を感じるのではないかと思います。つまりは、「原子力を安全に使うために科学をさらに発展させていこう」ということですからね。

私は、そういう個別の案件ではなく、科学をこの先推進していくやり方で、本当にいいのかと問いたいです。エネルギーを、現代日本人が使い過ぎていることを、授業で、生徒は果たして気づくだろうかというのが疑問です。

また、人類が困っても、地球にとっては別にどうってことないという視点が欠けていると思います。「かけがえのない人類の繁栄」と、「かけがえのない地球の繁栄」は相反することだったりして。
だから、地球を云々という言い方には、人間の傲慢さを感じ、余り好きではありません。

さらには、最終処分場の問題について「わたしたちにできることをしよう」とまとめており、旧教科書では、生徒の感想例文として「ごみを減らすためにむだなものは買わないようにし、ごみは正しく分別しようと思った」というのを載せていました。どちらにしても、それがいかに漠然とした回答かと思います。「無駄なものは買わない」は、すなわち経済活動発展に積極的に参画しないほうがよいということにもつながるし、そこを追求するとなると、科学技術の発展とは相反する道を目指すと、私には思えるからです。

などなど、またこれ以上書くとけちつけ大将になるので。終わりにします。

放射線のこと、エネルギーのこと、正しい知識を中学生に持ってもらいたいというメッセージは、たしかに伝わりました。






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