ということを書いて少ししたら、東大の宗教学の先生が「その調査自体は、個々人の健康維持ではなく、数量的なデータの取得に主たる目的がある」という意見文を書いているのを見つけました。

私もさきの文章で、・・・被曝線量がゼロの子たちのデータがないので(先日、横浜かどっかで甲状腺検査で40%に異常・・・っていうツイートが危険派で拡散されてて、「なら横浜でそうなら、福島のも異常でもなんでもないじゃん」て黒猫先生かきくまこ先生がツイートしていたのを見た)、この「36%はA2」というのが多いのか少ないのか、何とも言えない。だから、自分や家族の健康、というだけでなくて、他の方のデータの解釈の材料のためには、1人でも多くの県民が提出するのが大事だよ、ということを書きました。

この東大のエライ先生は、「調査結果が送られてくると、線量が少なかったことが分かって 「安心」するということだろうが、それは、そんなに大事なのだろうか」「線量が低いということなら、放射線との因果関係は否定されてしまうわけだから、被ばくによる被害をめぐる訴訟が起こったときには不利な材料になってしまうかもしれないではないか」ということを書いている。

私は、22%という低い回収率の理由には、いろいろあると思うが、
【1】出すことによって「ほら、放射線とは関係ないよ。だから補償はしないよ」と言われることを防ぎたい
【2】ものすごく記入が細かくてめんどくさいとか、忘れていて書けない
に大別されると思う。

【2】なら、疫学調査が目的としても、そんな細かいデータ、必要なのかなあ?大雑把に、事故後の何日間か、避難していたか、家にいたか、普通に生活していたか、外にわりといたか、あたりの4択、そして食べ物はどうか、などもっともっと大雑把に線量をだすようなふうにできなかったのかなと思う。(でも科学的に言えば、そういう大雑把とかは無理なんでしょうね)

一番いいのは、検査のときに同時にそれを親に書いてもらって回収するだと思うんだけど・・・。
(それはされていないんですよね?学校でもう機械的に検査だったんですよね?)

【1】については、県や国への不信感がベースにあり、いかんともしがたい話です。でも、これまで過去の事例を見ると「出さないことによる利益」、つまり、因果があっても証明されにくいのが日本の公害裁判の歴史なのだから、あいまいなのはすべて補償につながるわけはない、というのが私の考えです。

直後から身を守るために記録をつけろという論調があったのですから。

私がここまで、健康調査出しなよ・・ というのを何度も書いては消し、消しては書くのは、一つには、「友達のお子さんがA2だった」ということに起因しています。A2の不安にさいなまれている人に対し、表面的には「だいじょうぶだよ」とやさしい言葉をかけておきながら、実は「補償減らされるかもしれないから出さない」「めんどうだから出さない」というのは、矛盾と言えないでしょうか。

言葉では何とでも言える。行動に、その人の「素」が表れる。

だいたい「線量が低かったら補償されなくなる」というのは、・・・どうでしょうか。今回の被曝線量と影響についてきちんと理解されているのなら、今の線量を見て、補償が必要になってくるような急性障害が多くの方に出るとは思えません。だから【1】の理由が出てくる根幹には、県への不信に加え、放射線理解がどうなのか、という気もします。




二つには、この記録を出すことで推定線量を知っておくことは、県民の方の、将来にわたる健康を文字通り見守っていく重要な指針になるからです。

この文系バリバリの東大のエライ先生が、「県と医大は、建前で県民の健康を見守るなんつってないで、疫学調査の駒にしたいんだってはっきり言えよ!!」って言っているんですが、私はこれはイジワルな見方だよなって思う。(だれか医師の方これ反論してくださらないのかなーと思うんだけど・・・)

医大の先生が講演された名古屋の会議に出られたリーフレインさんのやり取りでのコメントを紹介します。

行動記録が重要なのは、甲状腺がんへの影響が一生ものになる可能性があるからです。

もともと甲状腺がんというのは、結構キーになる癌なんです。

がん全般に言えるんですが、人間は年齢を重ねれば当然のようにがんになります。沢山のがんのうちで、問題になるのは、若年で数値がのしてしまうものが問題になります。その30代、40代、50代前半で特異的なピークがきてしまうがんが、女性の場合、子宮がん、子宮体がん、乳がん、そして甲状腺がんなんです。

例えば女性に一番多いがんは乳がんですが、10万人に160人ぐらいが40歳ぐらいでかかります
甲状腺ガンは、10万人に20人ぐらいが40歳ぐらいで罹ります。
(生存率は高いです)

ヨウ素131の被ばくは、急性がんのみならず、この一般的な40歳時点でのがん上昇率を押し上げる可能性が示唆されています。ですから、今回被ばくされた方は、年齢にかかわらず、その被曝量に応じて、定期的なエコー観察を継続した方が本当はいいんです。そのエコーの目安として、最初の被曝量を把握しておくことは、大事です。

ただ、むやみと心配する必要はなくて、、甲状腺の異常は 治療方法がかなり確立されているし、生存率も高いです。乳がんに警戒すると同じ程度に警戒してもらえると、いいんじゃないかと、、
【※補足・医療関係者らしい方から、コメントいただきました。「乳がんの方が甲状腺がんよりはるかに怖いので、甲状腺がんも気にしてもらっていいけど、これを機に、どうか乳がんについて、もっともっと気にしてほしいです。今までの乳がんくらいに甲状腺がんを気にしてもらって、乳がんについてはその10倍ぐらい気にしてほしいところです。脅かすわけではありませんが」とのことでした】

実のところ、今回のヨウ素被ばくは値が小さいです。(スクリーニングを見る限り)
この値から急性進行の小児甲状腺がんがチェルノブイリのように増加するというのはちょっと無理です
でも晩発的な罹患率の増加の可能性は無視できないだろうと思います。
逆にいえば、それがあるからこそ、検査、治療体制を整えつつあるといえるんじゃないかと感じています。


◆行動記録を出すことで、被曝線量が推定される ということなんだとしたら、子供の甲状腺がんを心配すると同時に、親世代の甲状腺がんを心配することも考えに入れなければならないのではないか?ということです。そして、子供の線量と甲状腺の検査のデータを突き合わせたら、それはその子の親の将来のがん罹患率にも関係してくるか否かということになるのでは?

◆急性障害はない。でも晩発障害は、あり得る。そのための病院増設(以前にどなたかから、コメントもらいましたね。医大も会津竹田病院も、病棟を増設していると。これは例えば、将来、70歳でがんになるところ、60歳にがんになる人が出てくるかもしれない?ということを見越してのことかもしれませんよね。

し か し
 
「活性酸素の発生をなるべく抑える生き方を心がければ、晩発障害は、あなた次第で防げます」です。何回でも力説します。ぜひこの参照先のパストゥール研の宇野賀津子先生の持論を読み、生活習慣病にならないような、ストレスのない、明るく楽しく、笑顔で生活を楽しむことなどの大切さを知ってください。「たばこ1日20本吸って暮らすリスクは28μSv/hの場所で暮らすリスクと同じ」なんですから。心がけ次第で、いくらでも活性酸素の発生を抑えられますし、すなわち、活性酸素本体や、水を介してDNAにつける傷も減り、それがもとでおきるがん(晩発障害)も防げるのです。


このエライ東大の先生が「どうせ疫学調査だろ」というのは、やはり片手落ちで、県民の健康を守る役目も担っているということが、私はわかりました。だから、県は、後者の目的(健康の見守り)ばっかり宣伝しているから、不信を持たれる。出さない人も出てくる。だから、前者の目的(疫学調査)をきっちり説明してほしいと思います。

「あなたが出さないことは、あなただけの問題じゃないのよ。ほかの県民の方の不利益なのよ」ということを、隣人思いの熱い福島県の人が理解したら、回収率は上がるのではないかなと・・・。

【補足】

これは、この福島の方の「データ集めに協力しません」という記事を受けて書きました。私は「飯坂生まれ」というIDでコメントしていますが、管理人さんにわかっていただけたかどうかはわかりません。そして、この方の気持ち、わかる部分もあります。これが被災された方の素直な感情という点で、学ぶ点が多く非常に参考になりますので、参照しました。
裏返せば、データ、調査、という無機質なもので大義(健康を守る)を通そうとする前に、被災された方の目線に立ったやり方がなされないということなのだと思っています。

どうか、互いの溝が埋まることを望みます。福島の姉には、「こういう意見があるからね」と、関係者に伝えてもらうようお願いしておきましたが、私からも各方面にメール出そうと思います。


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